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次亜塩素酸 by平取締役

 久々の平取締役です。
 
次亜塩素酸について,ずいぶん前に質問があったのですが,仕事の合間に文章を整理している内に時間が過ぎてしまいました。余り遅くなって,この夏からの育苗に間に合わなくなってもいけないので,不十分かもしれませんが,とりあえずアップします。わかりにくいところは,またご質問ください。
 とりあえず,次亜塩素酸で消毒した水をザブザブ苗に掛けて,炭疽の被害出さずに育苗してます。
 のぞみふぁーむでは,食品添加物用の次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度12%,20L入りキュービックコンテナ)を購入し,原水(ハウスの屋根からタンクにためた雨水)の消毒に「効果があると信じて」約1万倍(有効塩素濃度約12ppm)に希釈して使用しています。育苗時のみで,通常のバッグへの給液の際は無添加のままです。クロラミンができたり,金属イオンの微量要素が酸化されて不溶化したりといった問題が起きる可能性があるので使ってません。育苗中は大丈夫なので,たぶん問題はないと思いますが。。。。,
 同じ有効成分を含む農薬としては,次亜塩素酸カルシウム(いわゆるさらし粉)が「ケミクロンG(有効塩素濃度70%)」として販売されています。使用方法として,用水の消毒には「5万~10万倍希釈」することとされており,希釈液の有効塩素濃度は7~14ppmになります。有効塩素濃度12%の次亜塩素酸ナトリウムであれば,8千~1万5千倍に希釈すると濃度はほぼ同じということです。保管する上での安全性はケミクロンGがはるかに高く,貯蔵中の変化も気にする必要がないので使いやすいのですが,溶けるのに少し時間がかかるのと,価格が少し高い(たいした額ではありませんが)ので,ナトリウム塩の水溶液を使っている次第です。
 食品衛生法に基づいて厚生労働大臣が食品添加物として指定している次亜塩素酸ナトリウムを「農業用水の消毒」に用いることは,現在の法体系では想定されていません。したがって日本国政府が法的に認めた合法的な行為ではありませんが,次亜塩素酸ナトリウムについてはH15年度の農薬取締法改正に際して加えられた「特定農薬」という制度の中で「取り締まりの対象としない」資材に指定されています。つまり,「自己責任」において使用することは認められていますが,薬害や使用者・消費者に健康被害等が及んだ場合でもあくまで使用した側の「自己責任」ということになっています。

 農薬取締法で「農薬」は,「農作物等を害する病害虫の防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤その他の薬剤及び成長促進剤、発芽抑制剤その他の薬剤」と定義されています。そして,「特定農薬」を除く全ての農薬は「薬効、薬害、毒性及び残留性に関する試験成績」をつけて農林水産大臣の登録を受けなければ製造,輸入,加工,販売してはならないとされています。
 「特定農薬」は,「その原材料に照らし農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼすおそれがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬」と規定されています。ですが,H25年1月時点では平成15年3月10日時点で指定された以下の3種類しかありません。
1重曹
2食酢
3天敵(使用場所と同一の都道府県内で採取されたもの)
これらのものは,効果がある「農薬」として加工販売が認められています。
その他のもので,これまでに「特定農薬」の候補として検討され,今後再検討の対象としないものがH23年4月に公表されました。この中に次亜塩素酸ナトリウムが含まれています。
http://www.pref.aichi.jp/byogaichu/tebiki/10sankousiryou/10-7.pdf

 さて,問題の次亜塩素酸ナトリウムはこの時「資材の原材料に照らし使用量や濃度によっては農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼすおそれがあるもの」に分類され,「農薬として輸入・製造・販売・使用」した場に合は、取締りの対象になることが明示されました。しかし,「農薬」としての効能をうたっていないものを使用者が農薬的に使えると信じて入手し、自分の判断と責任において使う場合は、取締りの対象にならないことも同時に明記されました。
 つまり,「食品添加物」として製造販売されている次亜塩素酸ナトリウムを購入し,「農薬としての効果を信じて」使用することは,「非合法な行為」ではありません。ただし,「使用量や濃度によっては農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼすおそれがある」ので,推奨されているるわけでもありません。あくまでグレイゾーンであって「農薬取締法上は警察の取り締まり対象でなく,犯罪行為にはならない」というだけです。
 しかし,次亜塩素酸ナトリウムは食品添加物に認定されており,水道水の殺菌など古くから様々な用途に使用されている殺菌剤です。化学式はNaHClOで,すぐに分解されてナトリウムと塩素と水になります。カット野菜の殺菌・消毒には,有効塩素濃度100~200ppm(12%液の1200~600倍希釈液)の次亜塩素酸ナトリウムが使用されており,5~10分浸けた後に水道水で洗浄してから袋詰めされています。したがって,それ以下の濃度で残留毒性等が問題になることはあり得ません。また,次亜塩素酸は紫外線や有機物に接触するとですぐに分解されてしまいます。比較的高濃度の液であっても使用後1~2日間紫外線(自然光)にさらせば分解されるので,使用後すぐに水路に流すようなことがなければ排液が環境に悪影響を及ぼすことはありません。きちんと処理すれば「人畜および水産動植物に害を及ぼす」ことはほとんどないといえます。
 そうなると,問題となるのは使用する濃度や使用方法によって発生する「農作物に対する害」,つまり「薬害」ということになります。これはどこへも苦情を持って行く先はなく,混用や高温が原因で通常の農薬で発生する薬害と同様にあくまで自己責任になります。
 のぞみふぁーむのハウスでは基本的に雨水を利用しており,1tタンクを9個連結した貯水槽から一度1tタンクに移した雨水を給液に用いています。足りないときには水道水が自動的に補給される構造にしてあります。育苗中の潅水や培養液施用にもこの水を利用しており,育苗中は毎朝50~100mlの次亜塩素酸ナトリウムを1tのタンクに入れて使用しています。挿し苗直後で日中30分ごとに散水している間は100ml,活着後朝の手潅水と昼過ぎ(13時ごろ)の散水チューブによる潅水の2回になってからは50mlを毎朝タンクに入れます。12%の次亜塩素酸ナトリウム100mlでおよそ1万倍=有効塩素濃度12ppm,50mlで約6ppmです。これで,炭疽病が広がること防いでいます。いくら気をつけていても,発生ゼロという年はこれまでありません。少しは出ても,早めに発病株を取り除いてやれば被害が広がって苗が不足するということはこれまで経験したことがありません。
 このタンクの水はフロートスイッチで使った分だけ補充されるので,徐々に薄くなります。理論的にはタンクの半分約500リットルを使うと濃度は0.6倍,1t使うと0.36倍(12→4ppm)にまで低下します。毎日同じ量を足していると,前日までに加えたものがある程度分解されずに残っているので,少しずつ高くなる計算になります。正確に残留塩素濃度を測定したことはありませんが,徐々に分解される上に原液の次亜塩素酸濃度も日々低下するのでそれほど大きな違いはないはずです。

 香川県を中心とするらくちんシステムの普及にあたっては,原水として水道水の使用を推奨してきました。清浄な(鉄分など濁りやドリッパーの目詰まりの原因となる物質の少ない)水がでる井戸を掘り当てることは難しく,河川やため池の水は病原菌汚染等のリスクが大きいというのがその理由でした。香川県外の産地も含めて考えると,これまでの経験則として,水道水を利用しているほうが井戸や河川,ため池の水を利用している地域や農家と比較して炭疽病の発生が少ないことが知られています。水道水では,蛇口から出た段階で残留塩素濃度が0.1ppm以上であることが義務づけられており,上限値の規制はありません。一般的には0.5~0.9ppm程度が多いようで,日本の水道水の安全性にはこの塩素の存在が大きく寄与しています。炭疽病の問題についてもこの塩素が影響していることは間違いありません。

 自分たちが栽培する農作物以外の「人畜及び水産動植物に害を及ぼす」可能性に十分配慮して「農薬としての効果を信じて」使用すれば,社会的に問題となることはないといえます。私個人としては,そのことによって病害虫発生が抑制されれば,化学農薬の使用量が減らせるので社会に貢献する行為ととらえてよいと思っています。なお,次亜塩素酸ナトリウムは毒劇物に指定されていませんが,取り扱い上は非常に危険性の高い化学物質です。台所用漂白剤(キッチンハイターなど)の主要成分ですから,使用上の注意事項は漂白剤と同じと思ってください。ただし,漂白剤には界面活性剤が入っているため食品に対して直接使用することはできません。農業用水の殺菌に利用することは想定されていないので使わない方がよいでしょう。でも,食器やフキンの洗浄に利用できるのですから,残留が問題になるような成分を含んでいるわけでもないはずです。これもグレイゾーンだと思いますが,食品添加物の次亜塩素酸と比べると,少しだけですが色が濃いということになりそうです。

2013/04/26(金) | 栽培技術 | トラックバック(0) | コメント(1)

no name

『No title』

次亜塩素は良くないでしょう。
二酸化塩素を使用したほうが良いと思います。

2014/01/29(水) 16:36:48 | URL | [ 編集]

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